任意後見契約の作成サポート | 財産管理契約・見守り契約
- sunshine333meecha9
- 8月12日
- 読了時間: 7分
更新日：8月17日
目次
はじめに（この記事の目的）
3つの契約の違い（早見表）
法定後見と任意後見のちがい――「いま決めて、将来発動」を勧める理由
3-1. 任意後見は“元気なうちに相手と範囲を指定”、発効は将来に出来る
3-2. 法定後見は裁判所が選任、必ずしもご家族等の意に沿った人物が選任されず支障が出る可能性
任意後見契約：しくみ・発効条件・費用・手続
4-1. できること／発効の条件
4-2. 公正証書が必須な理由
4-3. 公的実費の目安
4-4. 家庭裁判所での流れ
任意後見契約の3つの類型（将来型・移行型・即効型）
財産管理契約（任意代理・委任）：いまから出来る支援
見守り契約：発動のタイミングを逃さない仕組み
はじめ方（モデルスケジュール）
相続に備える：生前管理・凍結リスクの軽減・最終準備で“円滑な相続”へ
費用の考え方（公的実費＋専門家報酬）
よくあるご質問（FAQ）
当事務所のサポート内容
当事務所の情報
1. はじめに（この記事の目的）
「将来に備えたい」「一人暮らしなので見守りも欲しい」——そんな不安を、任意後見・財産管理契約・見守り契約で“いまから”解消するためのページです。制度の根拠は、公的情報（法令・裁判所・公証人会・厚労省等）に基づいて解説します。
2. 3つの契約の違い（早見表）
契約 | 目的 | 効力が出るタイミング | 方式・関与機関 | 主な根拠 |
任意後見契約 | 将来、判断能力が不十分になった時の支援を事前指定 | 家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時に発効 | 公正証書が必須・登記要／発効時は家庭裁判所関与 | 法（任意後見契約に関する法律）・裁判所手続。 |
財産管理契約（任意代理・委任） | 今から日常の支払い・銀行・行政手続等を代理 | 締結後すぐ有効（本人に判断能力がある前提） | 自由契約（実務は公正証書推奨） | 民法の委任（根拠）。 |
見守り契約 | 定期連絡・訪問で状況把握／発動時期の見極め | 締結後すぐ開始（連絡・報告中心） | 自由契約（公正証書併用も） | 自治体・学術資料の実務解説。 |
3.法定後見と任意後見のちがい――「いま決めて、将来発動」を勧める理由
3-1. 任意後見は“元気なうちに相手と範囲を指定”、発効は将来に出来る
任意後見は、公正証書で誰に何を任せるかを事前に決め、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時点で発効します。任意後見契約しても、発効は将来にすることも出来るので、元気な内にご本人の意向に沿った適切な人物を任意後見人にすることが出来ます。
3-2. 法定後見は裁判所が選任、必ずしもご家族等の意に沿った人物が選任されず支障が出る可能性
法定後見（後見・保佐・補助）は家庭裁判所が後見人等を選任します。申立書に家族を候補者として記載しても、必ずしもその人が選ばれるわけではありません（事案により専門職が選任・監督に就くことがあります）。会社経営等やその他の場面で支障が出る場合があります。
4. 任意後見契約：しくみ・発効条件・費用・手続
4-1. できること／発効の条件
元気なうちに、支援してほしい範囲（預貯金管理、施設入退所の契約、重要書類管理など）と人（任意後見受任者）を公正証書で決めて登記。本人の判断能力が不十分になった段階で、家庭裁判所が任意後見監督人を選任すると発効します。
4-2. 公正証書が必須な理由
任意後見契約は法務省令で定める様式の公正証書でなければなりません（同法3条）。
4-3. 公的実費の目安
公正証書作成手数料：11,000円／1契約（規定枚数超は1枚250円加算・出張加算等あり）
登記関連実費：収入印紙2,600円＋登記嘱託手数料1,400円＋郵送費 等（日本公証人連合会および厚労省後見ポータルの案内）
4-4. 家庭裁判所での流れ
本人・配偶者・4親等内親族・任意後見受任者が、本人住所地の家庭裁判所に任意後見監督人選任を申立て。選任により契約が発効します。公式ページで申立人・必要書類・書式が公開されています。
5. 任意後見契約の3つの類型（将来型・移行型・即効型）
実務では、運用開始のタイミングに応じて将来型／移行型／即効型の区分が用いられます（※法定分類ではなく運用上の区分）。設計・運用の留意点は厚労省等の資料にも示されています。
将来型：いまは自分で管理し、将来判断能力が低下したら発動（法務省の将来型文例あり）。
移行型：財産管理委任（任意代理）や見守りをいまから動かし、必要時に任意後見へ移行。広範な任意代理の長期運用には権限の限定など不正防止の配慮が提言されています。
即効型：契約後、直ちに監督人選任を申立てて発効を急ぐ類型（即効型の公表文例・解説あり）。
6. 財産管理契約（任意代理・委任）：いまから出来る支援
判断能力が十分なうちに、日常の支払・銀行・行政手続などを代理任せにできる任意契約。裁判所関与は不要で、任意後見（将来型）と併走させる「移行型」設計が実務で多用されます（根拠：民法の委任）。
7. 見守り契約：発動のタイミングを逃さない仕組み
定期連絡・面談・訪問で生活や体調の変化を把握し、任意後見の“発動時期”を見極めるための土台づくり。内容（頻度・報告先・緊急連絡等）は自由に設計でき、任意後見とセット運用が推奨されます。
8. はじめ方（モデルスケジュール）
初回相談・設計（家族構成／資産・収支／希望支援範囲）
ドラフト作成（任意後見・財産管理・見守り／想定シナリオ）
公証役場の手続（任意後見は必ず公正証書・登記。必要に応じ他契約も公正証書化）
発効時サポート（家庭裁判所で任意後見監督人選任の申立）
運用・見直し（見守り連絡、財産管理運用、年次レビュー）
9. 相続に備える：生前管理・凍結リスクの軽減・最終準備で“円滑な相続”へ
これらの契約は、ご本人の生前の財産管理を適正化し、判断能力低下時の金融実務上の取引停止（いわゆる口座凍結）リスクを軽減し、さらにご本人の意思に沿った最終準備（遺言・遺言執行者、死後事務の手当て等）と組み合わせることで、結果的に円滑な相続手続につながる「相続準備」の重要な要素です。なお、任意後見は監督人選任で発効し、死亡により終了するため、相続開始後の手続は遺言（遺言執行者の指定）や死後事務委任契約で別途備えます。また、預金払戻しに関する全国銀行協会の考え方は各行の参考であり一律運用ではない点にも留意が必要です。
10. 費用の考え方（公的実費＋専門家報酬）
公的実費：公正証書作成手数料（任意後見11,000円、枚数加算・出張加算あり）／**登記実費（2,600円＋1,400円）**ほか。
専門家報酬：設計・契約書作成・公証役場調整・発効時の裁判所申立支援等。料金は当事務所の料金一覧をご覧ください。
11. よくあるご質問（FAQ）
Q. 任意後見はいつから効力が出ますか？A. 家庭裁判所が任意後見監督人を選任したときに初めて発効します（契約・登記だけでは発効しません）。
Q. 将来型・移行型・即効型の選び方は？A. いま支援が必要か・誰が何をいつから担うかで選びます。移行型の長期運用では権限の限定など不正防止の配慮が提言されています。
Q. 任意後見で相続手続（名義変更や遺産分割）まで対応できますか？A. できません。任意後見は死亡で終了するため、遺言（遺言執行者指定）や死後事務委任契約を併せて備えます。
12. 当事務所のサポート内容
ヒアリング＆設計：3契約の“役割分担”を、価値観・生活設計に沿って設計
契約書作成：任意後見・財産管理・見守り（必要に応じ公正証書原案）
公証役場調整：必要書類準備／日程調整／当日の同席
発効時支援：任意後見監督人選任の申立サポート
運用支援：見守り連絡／財産管理のチェック／年次見直し
13. 当事務所の情報
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池袋アウル行政書士事務所
〒171-0014 東京都豊島区池袋2-17-8天翔池袋西口ANNEXビル203-A号室
080-9691-3777
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